《神々の黄昏》ワーグナー at新国立劇場 vol.2 2017/10/14

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新国立劇場(東京都の初台)の2017/2018シーズンが始まった。飯守泰次郎さんの渾身の《指環》の4作目、完結編。

ジークフリート役のステファン・グールドを筆頭に歌手全員が素晴らしい歌唱を聴かせてくれた。こんなに粒が揃っているのは珍しいこと。日本人の安藤赴美子さん(グートルーネ)も3人のラインの娘たち(竹本節子さん、池田香織さん、橋爪ゆかさん)も4階席まで声がよく届いて大健闘。

しかも、オケピには読売日本交響楽団(読響)、新国立劇場のオケピには入ったことがないんじゃないかな?!でも、さすが、読響、正直なところ、先日のバイエルンの繊細さには敵わないけど、荒削りな逞しさは《神々の黄昏》に合っていると思う。金管バリバリのところはおおお〜!と迫力に感動!ラストの長調は神々しく舞台奥から指す陽の光とマッチしていて美しかった。

演出も奇を衒わず、必要最小限の動きで無駄がなくスッキリしていてとてもよかった。1999年フィンランド国立歌劇場公演のゲッツ・フリードリヒ演出のプロジェクトだけれど、全く古臭く感じることはなかった。

特に、ラインの娘たちのシーンでは、平行棒のように舞台に水平にセットされた動く光るブルーの棒でライン川の水面を表現していたのは美しかったし、有名な「ジークフリートの死」の最中の横たえたジークフリートのみにスポットを当てて舞台を暗くし、何も動かない舞台を作ったのは最高だと思う。

ラストシーンは、音楽が長調で終わるように、ワーグナーは決して悲観的な最後を書いてはいないとする説が有力で、私が観たいくつかの演出も何かしらの希望が見え隠れするものだった。今回はどう演出するのか、とても興味があって集中して観ていたら、ラインの娘に指環を返した(というか、川に沈んだブリュンヒルデの指からラインの娘が指環を抜いたんだけどね)後、ブリュンヒルデが生き返るという演出でした。

ラインの娘に指環を返したことで、ヴァルハラ城が崩壊し、指環にかけられた呪縛から解放されて世界が生まれ変わったことを意味しているんだと思う。

ラストは音楽が終わっても客席はシーンと静まりかえり、長い長い4部作の《ニーベルングの指環》が終わった感動に皆が酔いしれていた。

カーテンコールでは、ブラボー、ブラーヴィの嵐だったのは言うまでもない。

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