パリの市井の人々の生活を背景に、ボヘミアンな青年ジュリアンと箱入り娘ルイーズとの恋愛を、娘の両親との確執を交えて描いたオペラ。
娘への愛故に、ちゃらんぽらんな男との恋愛を忌み嫌う母。
娘への愛故に、貧乏な男との恋愛を遠ざけ、今ある家族でいるのが幸せと説く父。
程度問題ではあるけれど、彼らを責めることはできない。
親として愛故に通常考えることだから。
伏線として屑屋は彼女をジュリアンに奪われたというエピソードが挿入されている。
それでもルイーズは彼の元へ。
フランスオペラっぽいのか、2人の甘い甘い愛の会話のキャッチボールが長いのなんのって(笑)。金山さん演じるジュリアンがまた甘い優しい声なもんだから、聴かせてしまうんだけど、そんなに長くなくても〜と突っ込みたくなった。はいはい、わかりましたからもうその辺で(笑)という気分になる。(若いお嬢さんはそう思わなかったかもね〜笑)
一度引き戻されたルイーズも、親元から脱出してジュリアンの元へ。
両親は失意の中、幕。
「自由である権利は万人にある。全ての人に愛する義務がある。」という表向きの主張の裏で、色んな想いが交錯するオペラだった。
音楽はホルンが多用され、いくつかモチーフが聴き取れたけど、今ひとつ惹きつけられるところがなく、これは何回も聴かないとわからないのかもしれない。
歌と歌の間に微妙な間があって、テンションを維持できない感が否めないのが残念。これは演出で補うしかないのかもしれない。
いわゆる有名なオペラの仲間入りできないのが残念ながらわかるような気がした。
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