演劇 『1984』ジョージ・オーウェル at 新国立劇場小ホール
公演後、誰も言葉を発せず、音も立てず小劇場から吸い出されるようにひとりひとり消えていく。
何が真実で何が嘘か、そして、そう考えること自体もまた、意味があるのかないのか、混沌とした泥沼に落とされて、もがくこともできない状態、そんな脳内のまま。
旧弊や周りの意見に流されないこと。
各人が自分の頭で考え、人間性を発揮できること。全体主義の中では個人の脆さ故に
人間性を持ち続けることが、いかに難しいかも、突きつけらた。
主人公ウィンストンは指を傷つけられ、歯を抜かれ、ヘッドホーンで銃声を聞かされても、それでも2+2=4といい続けたけど、苦手なネズミの籠を顔の前に持ってこられ、かじられることを想像した彼は、5かもしれないし、3かもしれないといって、屈服してしまう。これは私には責められない。
拷問を受けても屈しないカヴラドゥッシ!
アイーダへの愛を貫き地下牢に閉じ込められるラダメス!
自分を信じて父に逆らうブリュンヒルデ!
オペラのヒーローたちは人間性を失わず、美しい❗️
1948年に書かれた『1984』は、今もなお、私たちに多くを問いかける。
〜〜〜
ちょっと硬かったかな?(笑)
では、井上くんファンとして。
彼、歌だけじゃなくて演技も秀逸❗️
ちゃらちゃらした舞台も上手だけど、硬派な舞台もイケるd(^_^o)
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