バイエルン国立歌劇場の来日公演《タンホイザー》を観てから既にひと月近くが経とうとしている。
たまたま10/15にNHKFMをつけたら、ペトレンコさん指揮のバイエルン国立歌劇場オケの来日コンサートでの《ワルキューレ》を流していた。
《タンホイザー》鑑賞を思い出し、ペトレンコさん率いるこの楽団の素晴らしさを再度噛み締めた。
そして、
私の中でうずうずしていた疑問がまた蘇ってきた。
それは、
バイエルン現地での公演では、冒頭の数多の矢が刺さった輝く円をタンホイザー(フオークト様演じるところの)がワイヤーに吊るされて登っていく映像があったのです。
が、
日本公演の折、私は序曲の間、瞬きを惜しんでよ〜く観ていたつもりだったけと、タンホイザーは円の前を登って行かなかったと思うのです。
私が見落としたのか、はたまた、日本公演ではその演出が取りやめになったのか?
先生方やお友達数人に確認したところ、タンホイザーは登らなかったことが判明。理由はわからないけれど、環境が許せばそのままやるはずだから、ホールの設備の関係によるのかもしれないわね。
この公演は、「矢」が1つのkeyになっていると思う。共同演出家のシルヴィアさんが言っていらっしゃったように、1幕では矢がリアルなスピードで放たれ、2幕ではスローモーションになり、3幕では静止してみえる。
2幕で、タンホイザーはエリザベトによって、背中を刺されるわけで、1幕で刺さった矢の間を抜けることで、2幕のそのシーンを暗示していたのではないかと思う。何故ならタンホイザーは客席に背を向けて登っていくので、矢の放ち手はタンホイザーの後ろにいることになり、彼の背を狙える位置にいるから。
だから、演出家はきっとタンホイザーを、日本公演でも登らせたかったに違いないわd(^_^o)
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