ゼッダの著書から、若い歌手への忠告

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日本ロッシーニ協会例会に参加した。今回のテーマは指揮者ゼッダの書いた’DIVAGAZIONI ROSSINIANE’(ロッシーニ四方山話と井内先生は仮題をつけています)という本の内容について。講師は井内美香先生。この本は未だ日本語に翻訳されておらず、彼女の解説はとても貴重な情報だ。順次、面白かったことを挙げていきます。

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10章には若いアーティスト達への忠告が書かれています。

楽譜はまず自筆譜を当たるべきだ。皆がやっているからと言って、何故そうするのかわからない習慣については自分自身で検証すべきである。何故なら、多くの場合、一つには歌手が自分に都合のいいように変えている場合が多いこと。高音が出る歌手はオクターヴあげてみたり、アジリタが上手い歌手は過度にアジリタを入れてみたりして、それが期待されるので後続の歌手も真似をする場合が多いこと。もう一つは劇場の条件でそうせざるを得ない場合がある。この場合は劇場が変われば当然元のロッシーニの書いた楽譜に戻るべきだけれど、それがなされていない場合があるからである。

もう一点、すでにある録音を聴いて勉強することはよくない。CDになったり、DVDになったりしているものは、ある程度完成されたものであって、それを真似したところで、それを超えるものは生まれることは絶対なく、魅力のないものになってしまう。自分独自の演奏法、自分の個性を出すことが重要である。

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この2点は言い得て妙だけれど、実際に今せわしなく歌手活動をしている歌手にどこまでそれが可能なのかと思う。時間のかかる作業ですよね。基本信条として、それを持っていて極力そうするように努めるのがいいんでしょうね。急がば回れという言葉があるように、必要なことなのかもしれません。先日の指揮者の園田さんのお話にも、音大生が色々な作曲家の作品を急いで歌いすぎるという指摘があったのを思い出しました。

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